
M&Aトラブルに専門特化M&Aトラブル110番
M&A後に前経営者の不正が発覚した会社様へ
前経営者の私的流用が発覚し、お困りではありませんか。
買収した会社の帳簿から、前経営者の親族の会社への不自然な発注や、会社の資金の私的な流用が見つかることがあります。 前経営者に対しては、会社法第423条第1項の損害賠償と、株式譲渡契約の表明保証に基づく補償という、二つの請求の道があります。 請求の期限と証拠の保全を、最初に確かめることが大切です。
元日本最大の法律事務所出身M&Aトラブル相談実績200件以上日本全国対応
弁護士法人M&A総合法律事務所M&Aの紛争を、確かな解決へ。
代表弁護士 土屋 勝裕東京弁護士会所属

前経営者の私的流用が発覚し、お困りではありませんか 弁護士法人M&A総合法律事務所
こんなお困りごとは
ありませんか

- 前社長の親族が経営する会社に、相場より高い価格で発注していた
- 会社の資金が、前経営者個人の支出に使われていた形跡がある
- 使途の分からない仮払金や貸付金が、前経営者の名義で残っている
- 会社の資産が、前経営者や関係会社に安く譲渡されていた
- 取締役会の承認を経ない前経営者との取引が、長年続いていた
- 表明保証の補償を請求したいが、請求の期限が迫っているかもしれない
- 何から手を付けてよいか分からない
- 期限があるのかどうかが分からない
- 手元に資料が揃っていない
- 費用がどの程度かかるのか分からない
- 他の関係者に知られたくない
- このまま放置してよいのか判断がつかない
一つでも当てはまるなら、ご自身で動かれる前にご相談ください。
事例1 製造業 買主の会社の取締役 50歳代 男性 「買収後の経理の見直しで、前社長の親族の会社への不自然な支払が見つかりました。会社として請求する道と、契約上の補償を求める道を整理していただきました。」
事例2 サービス業 買主の会社の代表取締役 40歳代 男性 「前経営者の私的な支出が経費に紛れていました。証拠を保全する順序を示していただき、社内の調査を落ち着いて進めることができました。」
事例3 卸売業 買主の会社の管理部長 50歳代 女性 「補償の請求の期限が近いことに、相談して初めて気付きました。まず期限内に通知を送ることで、期限の問題を整理できました。」
以上はご相談の内容を抽象化したものであり、実在の事案の詳細をそのまま記載したものではありません。また、同様の結果を保証するものでもありません。
諦める前に、一度ご相談ください。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。
請求の期限と証拠の保全を、最初に確かめます。
中小企業では、会社の資金と経営者個人の資金の区別があいまいなことがあります。
なぜこの問題が起きるのか
会社の資金と経営者個人の資金が、区別されていないことがあるためです
オーナー経営の中小企業では、経営者個人の支出が経費として処理され、又は会社からの仮払金や貸付金として長期間残されていることがあります。譲渡の前には見えにくく、買主が経理を引き継いで初めて判明します。
利益相反取引の承認の手続が、形だけになっていることがあるためです
取締役が自己又は第三者のために会社と取引をする場合、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認が必要です(会社法第356条第1項第2号、第3号、第365条第1項)。オーナー経営の下では、この承認が行われないまま、親族の会社との取引が続けられていることがあります。
デュー・ディリジェンスで、すべての取引を確認することはできないためです
買収前の調査は、限られた期間と資料で行われます。個々の取引の価格が相場と比べて適正であったかまでは、確認しきれないことが通常です。
前経営者は、自らの行為を「慣行」と考えていることがあるためです
前経営者から見れば、親族の会社との取引や経費の扱いは、長年の経営の中で会社のために続けてきた慣行です。取引の中に会社の利益となった部分があるとの反論も想定されます。この言い分を踏まえ、取引ごとに損害を示すことが求められます。
請求の根拠が、会社と買主とで二つに分かれるためです
前経営者の任務懈怠による損害は、会社が前経営者に請求します(会社法第423条第1項)。他方、株式譲渡契約の表明保証の違反による補償は、買主が売主に請求します。二つの請求は、主体、期限、上限額が異なります。
表明保証に基づく補償の請求の全体については、M&Aトラブル・表明保証条項違反の御案内もご覧ください。
会社の請求、買主の請求、保全、告訴。手段ごとに主体と期限が異なります。
採り得る手段
| 手段 | 内容 | 留意点 |
|---|---|---|
| 事実の調査と証拠の保全 | 会計帳簿、預金の取引履歴、請求書、契約書、電子メールを確保し、取引の全体を時系列に整理します | 前経営者が使っていた端末及び電子メールの保全を最優先とします |
| 会社による損害賠償の請求 | 前経営者に対し、任務を怠ったことによる損害の賠償を請求します(会社法第423条第1項) | 承認のない利益相反取引によって会社に損害が生じた場合には、任務を怠ったものと推定されます(同条第3項) |
| 自己のためにした取引の責任 | 前経営者が自己のために会社と取引した場合、責めに帰することができない事由によることを理由に責任を免れることはできません(会社法第428条第1項) | 取引の相手方が前経営者本人か、親族の会社かによって適用が異なります |
| 承認のない競業取引の責任 | 承認なく会社の事業の部類に属する取引をした場合、前経営者等が得た利益の額が損害の額と推定されます(会社法第423条第2項) | 利益の額を示す資料の確保が必要です |
| 表明保証に基づく補償の請求 | 株式譲渡契約で売主が表明した事項(関係者との取引、簿外の債務の不存在等)の違反を理由に、補償を請求します | 請求の期限、上限額、下限額が契約で定められていることがあり、最初に確認します |
| 不当利得の返還の請求 | 法律上の原因なく会社の資金を得た者に対し、返還を求めます(民法第703条、第704条) | 親族の会社等、取引の相手方に請求する場合に検討します |
| 仮差押え | 前経営者の資産が処分されるおそれがある場合、預金や不動産を仮に差し押さえます(民事保全法第20条第1項) | 担保の提供を求められます。保全の必要性を示す資料が必要です |
| 刑事告訴の検討 | 業務上横領(刑法第253条)又は特別背任(会社法第960条第1項第3号)に当たる疑いがある場合、告訴を検討します(刑事訴訟法第230条) | 民事の請求との順序と、交渉への影響を慎重に判断します |
| 会計・税務の処理の確認 | 過去の処理の修正の要否を、税理士と連携して確認します | 当事務所は税務申告の代理を行いません。連携する専門家と役割を分けます |
期間の制限に注意してください。会社法第423条第1項の責任には、民法第166条第1項の消滅時効の定めが適用されると考えられます(権利を行使することができることを知った時から5年、行使することができる時から10年)。不法行為に基づく請求は、損害及び加害者を知った時から3年です(民法第724条第1号)。表明保証の補償は、株式譲渡契約で独自の、より短い期限が定められていることがあります。
前経営者の預金等の資産の保全や、判決を得た後の回収については、債権回収なら弁護士法人M&A総合法律事務所もご覧ください。
株式譲渡契約書、会計帳簿、預金の取引履歴、取引の請求書、前経営者の電子メールを、お手元の範囲でお持ちください。
手続の流れ
ご相談と資料の確認
株式譲渡契約書、会計帳簿、預金の取引履歴、問題となる取引の請求書及び契約書、前経営者の電子メールを、お手元の範囲でお持ちください。
証拠の保全と調査
前経営者が使っていた端末と電子メールを保全し、取引の全体を時系列に再構成します。相場との比較の資料を集めます。
請求の根拠と期限の確定
会社法上の請求と、表明保証に基づく補償のいずれを、どの順序で行うかを定めます。契約上の請求期限を最初に確認します。
通知及び交渉
期限内に書面で請求の通知を行い、前経営者との協議に入ります。二重の回収とならない範囲で請求を組み合わせます。
保全、訴訟、告訴
協議が調わない場合には、仮差押え、訴訟の提起を行います。刑事告訴の要否と時期を併せて判断します。
ここまでの見通しは、事実関係を伺えば、初回のご相談でお伝えできます。
会社法上の責任と、株式譲渡契約上の補償とは、請求する者も期限も異なります。
当事務所にご依頼いただく意味
M&Aトラブル相談実績200件以上に基づき、会社法と契約の双方から組み立てます
前経営者の不正は、会社法上の責任と、株式譲渡契約上の補償の双方にまたがります。当事務所は、両方の請求を一つの方針にまとめます。
前経営者の側の反論を知っています
当事務所は、責任を追及される役員の側からのご相談もお受けしています。予想される反論を先に潰す形で、請求を組み立てます。
損害の額を、資料に基づいて算定します
代表弁護士は、M&Aファイナンス理論及び株式価値評価理論を専攻しています。相場との差額、流出した資金、得た利益の額を、取引ごとに積み上げます。
民事と刑事の順序を設計します
刑事告訴は、回収の手段ではありません。民事の請求との関係を踏まえ、告訴の要否と時期を慎重に判断します。
不正が発覚した直後に、かえって不利になる対応があります。順に申し上げます。
この場面で、やってはならない6つの対応
前経営者に、調査していることを先に伝える
調査を知った前経営者が、資料の廃棄や資産の移転を行うおそれがあります。証拠の保全を終えるまでは、慎重に進めてください。
元の記録を上書きしたまま、経理の担当者に資料の整理を任せる
帳簿や電子データの修正は、改ざんと区別がつかなくなるおそれがあります。元の記録は現状のまま保存し、写しで作業してください。
表明保証の請求期限を確かめないまま調査を続ける
株式譲渡契約の請求期限を過ぎますと、補償を求められなくなる場合があります。調査の途中でも、期限内に通知を送ることを検討してください。
刑事告訴を、金銭の支払の条件として持ち出す
告訴をしないことを支払の見返りとして示しますと、かえって違法の評価を受けるおそれがあります。告訴と民事の交渉は切り分けてください。
一部の取引だけで、損害の額を主張する
取引の全体を見ずに請求しますと、会社の利益となった取引との相殺を主張され、請求額が崩れます。全体を再構成してから金額を示してください。
前経営者への支払を、根拠を確かめずに止める
未払の代金や役員退職慰労金との相殺ができるかは、債権の性質と契約の定めによります。根拠なく支払を止めますと、反対に請求を受けるおそれがあります。
よくいただくご質問に、順にお答えいたします。
よくあるご質問
各質問をお押しいただきますと、回答が開きます。
利益相反取引とは、どのような取引ですか。
取締役が自己又は第三者のために会社と取引をする場合(直接の取引)や、会社が取締役の債務を保証する場合等、会社と取締役の利益が相反する取引(間接の取引)をいいます(会社法第356条第1項第2号、第3号)。取締役会設置会社では取締役会の承認が必要です(同法第365条第1項)。
前経営者は既に退任しています。責任を追及できますか。
追及できます。在任中に任務を怠ったことによる責任は、退任しても消えません。会社が原告となって請求します。
前経営者から「当時の株主は承認していた」と反論されています。
承認の手続が実際に行われたか、取引の重要な事実が開示されていたかを確認します。承認があっても、取引の内容が会社に損害を与えるものであれば、任務を怠ったことが問題となる場合があります。
表明保証の補償と会社法上の請求は、どちらを選ぶべきですか。
請求する者(買主か会社か)、期限、上限額、立証の負担が異なります。両方を並行して検討し、二重の回収とならない範囲で組み合わせる方法もあります。
刑事告訴はすべきですか。
業務上横領又は特別背任に当たる疑いがある場合には、検討に値します。もっとも、捜査の進め方は当事者が決められるものではなく、民事の回収とは別の手続です。順序を慎重に判断します。
請求の期限はいつまでですか。
会社法第423条第1項の責任には、民法第166条第1項の消滅時効の定めが適用されると考えられ、権利を行使することができることを知った時から5年、行使することができる時から10年です。表明保証の補償は、契約の期限が先に来ることがあるため、まず契約を確認します。
損害の額は、どのように計算するのですか。
相場との差額、会社から流出した資金の額、承認のない競業取引で前経営者等が得た利益の額(会社法第423条第2項)等を基礎とします。取引の全体を資料により再構成して算定します。
費用はどの程度かかりますか。
事案の内容により異なります。着手金及び報酬金の基準は弁護士費用一覧のページに記載しています。初回のご相談において、費用の見込みを具体的にお示しいたします。ご納得をいただいたうえで着手いたします。
ご相談から解決までの流れ
事情の確認
これまでの経緯と資料の有無を伺います
方針の確定
目指す到達点と優先順位を定めます
見通しと費用の提示
見込みと費用を書面でお示しします
交渉又は手続の着手
順序を設計して着手します
解決
協議が調わなければ法的手続へ移行します
弁護士費用
資料の検討と方針のご提示のみをご依頼いただく場合には、書面の検討及び意見の報告に対する費用として定めます。証拠の保全、通知、交渉、仮差押え、訴訟をご依頼いただく場合には、請求する金額を基礎として着手金を定め、現実に回収した金額を基礎として報酬金を定める方式を採ります。表明保証に基づく補償の請求と併せてご依頼いただく場合には、全体の金額を基礎として定めます。
ご相談は事前予約制です。受任に先立ち、費用の見積りを書面でお示しし、ご納得をいただいたうえで着手します。
弁護士費用の額は、弁護士費用一覧のページをご覧ください。
初回のご相談において、費用の見込みを具体的に申し上げます。ご相談は事前予約制です。
当事務所の代表弁護士
代表弁護士の近著

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
譲渡制限株式は譲渡自由! 敵対的少数株主の施策
非上場の会社及び同族会社では、名義株主が存在し、相続の繰り返しや節税対策等により株式が分散しやすく、少数株主が発生いたします。その少数株主が敵対的となりますと、株主総会の議決に影響を与え、株式を高値で会社に買い取らせ、経営陣を特別背任で刑事告訴するといった事態が生じます。本書は、敵対的な少数株主及び悪質な株式買取業者の実態と、株式評価における法務と税務の違いを解説し、会社に潜在するリスクを掘り起こして、平時及び有事の対応を示すものです。
目次 第1章 敵対的少数株主問題とは/第2章 敵対的少数株主問題と譲渡制限株式/第3章 敵対的少数株主問題と少数株主権/第4章 敵対的少数株主問題の「有事」対策/第5章 少数株主対策における株式価値評価/第6章 少数株主対策における課税関係/第7章 少数株主対策における留意点/第8章 敵対的少数株主問題の「平時」対策/第9章 敵対的少数株主問題と類似の問題

中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
M&Aは成約から成功の時代へ
中小企業におけるM&Aは、事業承継の有力な手段として広く普及しています一方で、その過程及び成立後において多様なM&Aトラブルが発生しています。悪質な買主による資産の流出、M&A対価の不払い、M&A仲介手数料及びM&A仲介会社をめぐる紛争、株主及び株式の帰属をめぐる対立、表明保証条項違反及びコベナンツ違反を理由とする責任追及、役員退職慰労金の支給拒否並びに役員責任追及に至るまで、その内容は広範に及びます。本書は、実際に紛争化した事例を基礎として法的構造を整理し、実務上の対応を解説するものです。
目次 第1章 悪質な買主のM&Aトラブル/第2章 M&A対価不払いのM&Aトラブル/第3章 M&A仲介手数料及びM&A仲介会社のトラブル/第4章 株主及び株式のM&Aトラブル/第5章 表明保証条項違反のM&Aトラブル/第6章 コベナンツ違反のM&Aトラブル/第7章 役員退職慰労金の支給拒否のM&Aトラブル/第8章 役員責任追及のM&Aトラブル/資料 株式譲渡契約書等
本書籍の記載は、一般的な法制度及び実務の解説であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。
事務所概要
- 名称
- 弁護士法人M&A総合法律事務所
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- 〒105-6017 東京都港区虎ノ門4丁目3番1号 森トラスト城山トラストタワー17階
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