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売主が在庫数量を改ざんした場合、買主は表明保証違反として調整金相当額を請求できるか―東京地方裁判所令和3年5月11日判決

公開 2021年5月11日更新 2026年10月30日

▶ 買収後に不良在庫が大量に判明した場合の表明保証と価格調整の整理

株式譲渡代金を、取引実行後の簿価純資産額の増減によって調整する契約を結んだところ、売主側が会計事務所に提出した在庫表の数量が、実際の棚卸結果よりも大幅に多く記載されていた。この場合、買主は、売主が支払を免れた調整金に相当する額を請求できるのでしょうか。東京地方裁判所令和3年5月11日判決は、在庫表を改ざんした売主だけでなく、改ざんへの関与が認められなかったもう一人の売主についても、表明保証の誤りを理由とする補償責任を認めました。

本記事が扱う場面と、扱わない場面

本記事は、簿価純資産額に基づく譲渡代金の調整の基礎となった在庫数量が改ざんされていた事案について、買主が株式譲渡契約の補償条項に基づいて損害の賠償を求めた一つの判決を解説します。不良在庫の評価の問題、売主に対する不法行為や詐欺を理由とする請求、契約の解除は対象としていません。在庫に関する表明保証と価格調整の全体像は、買収後に不良在庫が大量に判明した場合の表明保証と価格調整の整理をご覧ください。

Contents
  1. 裁判例の基本情報と当事者の表記
  2. 事案の概要―在庫表の差し替えにより、調整金の支払額が小さくなった
    1. 簿価純資産額の増減で譲渡代金を調整する契約だった
    2. 棚卸結果と異なる在庫表が会計事務所に提出された
    3. 過大な在庫を前提に、調整金が計算された
  3. 事案の経緯
  4. 判断の出発点となった契約条項
  5. 買主が求めたもの―補償条項に基づく1億1,361万5,237円の支払
  6. 争点
  7. 裁判所の判断―改ざんを認定し、関与が認められない売主にも補償責任を認めた
    1. 本件在庫表2の根拠とされた元従業員の確認は認められなかった
    2. 在庫表の齟齬は売主Bの改ざんによるものと認定された
    3. 売主Aは改ざんへの関与が認められなくても責任を負うとされた
    4. 実際の在庫は本件在庫表1のとおりと認められた
    5. 損害は調整金の支払を免れた額とされた
    6. 弁護士費用は補償条項の「合理的な弁護士報酬」として認められた
  8. 本判決の結論
  9. 実務上の着眼点
  10. 本判決が扱っていない事項
  11. 在庫の改ざんと表明保証についてのよくあるご質問
    1. 改ざんをしていない売主にも請求できますか。
    2. 売主が「指示した従業員の報告に基づいて作った在庫表だ」と説明した場合はどうなりますか。
    3. 弁護士費用も補償の対象になりますか。
  12. 根拠条文
  13. 在庫の改ざんや代金調整をめぐるご相談

裁判例の基本情報と当事者の表記

裁判所・裁判日 東京地方裁判所民事第50部・令和3年5月11日
事件番号 令和元年(ワ)第29862号
事件名 損害賠償請求事件
審級 第1審
結論 請求認容(売主2名に対し、連帯して1億1,361万5,237円及び遅延損害金の支払を命じたもの)

以下では、株式を譲り受けた原告を「買主会社」、株式を譲り渡した被告ら2名のうち対象会社の代表取締役であった者を「売主A」、取締役であった者を「売主B」、株式の対象となった会社を「対象会社C」と表記します。売主Aと売主Bは夫婦です。引用中の当事者名も、この独自の表記に置き換えています。

本記事は上記判決の解説です。上訴の有無や確定を確認した旨の表示ではありません。

事案の概要―在庫表の差し替えにより、調整金の支払額が小さくなった

簿価純資産額の増減で譲渡代金を調整する契約だった

対象会社Cは、美容室及びエステティックサロンの経営並びにインターネットを利用した通信販売業等を目的とする株式会社でした。売主Aが代表取締役、売主Bが取締役を務め、両名で対象会社Cの全発行済株式を保有していました。買主会社は、通信販売業務等を目的とする株式会社です。

売主らは、平成30年10月29日付けで、対象会社Cの全発行済株式を買主会社に譲渡する株式譲渡契約を結びました。譲渡代金は5億7,000万円を基準とし、決済日に4億5,000万円を支払い、残りの1億2,000万円については、平成30年11月30日時点の簿価純資産額と平成29年11月30日時点の簿価純資産額との差額を合算して精算する仕組みでした。合算した結果がプラスであれば買主会社が売主らに支払い、マイナスであれば売主らが買主会社に支払うことになっていました。

棚卸結果と異なる在庫表が会計事務所に提出された

平成30年11月30日時点の在庫について、対象会社Cの従業員は棚卸作業を行い、その結果を入力した表計算ファイル(以下「本件在庫表1」)を、同年12月12日に売主Bへ送信しました。本件在庫表1の卸値の合計額は2,407万5,855円でした。

ところが、売主Bは、平成31年1月8日、対象会社Cの会計事務を委任していた会計事務所に、同じ時点の在庫を示す資料として、本件在庫表1とは在庫数量が異なる表計算ファイル(以下「本件在庫表2」)を送信しました。本件在庫表2の卸値の合計額は1億4,338万4,534円であり、本件在庫表1の約7倍でした。平成30年11月30日時点の会計資料(以下「本件会計資料」)は、本件在庫表2に基づいて作成されました。

過大な在庫を前提に、調整金が計算された

本件会計資料では、平成30年11月30日時点の簿価純資産額は6,381万9,691円の債務超過とされていました。これに計上漏れの債務46万6,123円を加味すると、平成29年11月30日時点の簿価純資産額6,614万4,839円との差額はマイナス1億3,043万653円となり、残代金1億2,000万円と合算するとマイナス1,043万653円となりました。売主らは、平成31年1月25日、この1,043万653円を買主会社に支払いました。

しかし、在庫が実際よりも多く計上されていれば、その分だけ簿価純資産額は大きくなり、売主らが支払う調整金は小さくなります。買主会社は、在庫数量が改ざんされたことで、売主らが本来支払うべき調整金の支払を免れたと主張しました。

事案の経緯

年月日 出来事
平成29年11月30日 調整の基準となる時点。対象会社Cの簿価純資産額は6,614万4,839円
平成30年10月29日 売主らと買主会社が株式譲渡契約を締結(譲渡代金の基準額5億7,000万円)
平成30年11月30日まで 対象会社Cの従業員が1週間にわたり棚卸作業を実施。11月30日には買主会社の従業員3名が無作為に選んだ10品目の数量を数え、記入された数量と一致することを確認
平成30年12月1日 買主会社が売主らに株式の代金として4億5,000万円を支払う
平成30年12月12日 棚卸担当の従業員が本件在庫表1(卸値合計2,407万5,855円)を売主Bに送信
平成31年1月8日 売主Bが会計事務所に本件在庫表2(卸値合計1億4,338万4,534円)を送信
平成31年1月25日 売主らが調整金として1,043万653円を買主会社に支払う
平成31年3月31日 対象会社Cで棚卸作業を実施(卸値合計4,823万2,671円)。これに出荷・入荷の数量を加減して推計した平成30年11月30日時点の卸値合計は3,167万1,829円
平成31年4月1日 対象会社Cが買主会社に吸収合併される
平成31年4月12日 売主Bが買主会社に1,800万円を支払う。同日、買主会社が売主Bに対し、損害賠償として1億1,580万5,978円の支払を催告
令和3年5月11日 東京地方裁判所が請求を認容する判決

判断の出発点となった契約条項

以下は、判決本文が記載する株式譲渡契約の内容の引用です。当事者の呼称のみ上記の表記へ置き換えています。

株式譲渡契約 第2条、第3条第3項、第5項(譲渡代金)

(ア)譲渡代金は、合計5億7000万円に(イ)及び(ウ)の調整を行った金額とする。
(イ)買主会社は、売主らに対し、決済日に譲渡代金のうち合計4億5000万円を支払う。
(ウ)譲渡代金の残金については、平成30年11月30日における対象会社Cの簿価純資産額から平成29年11月30日における簿価純資産額を差し引いた金額と合算して、プラスの金額となった場合は、買主会社が売主らに対してこれを支払い、マイナスの金額となった場合は、売主らが買主会社に対してこれを支払う。

株式譲渡契約 第5条第1項(表明及び保証)、別紙3-1-2「対象会社に関する表明保証」(16)

売主らは、決済日において、以下の事項が真実かつ正確であることを表明し保証する。
本件株式譲渡契約に含まれる全ての情報並びに本件株式譲渡契約で意図される取引に関連して買主会社及びそのアドバイザーに対して与えられた情報は、本件株式譲渡契約で意図される取引の性質に照らして重要な点において誤りはなく、又は誤解を招くものではなく、売主らは、買主会社に対し、本件株式譲渡契約で意図される取引に合理的に関連性のある限度において、対象会社Cに関する、買主会社が個別に開示を要求した重要な情報で開示が可能なものについては開示している。

株式譲渡契約 第9条第1項(補償)

売主らは、本件株式譲渡契約に定める売主の義務の不履行又は表明及び保証の誤り、違反に起因して、買主会社又は対象会社Cが損害、損失又は費用(合理的な弁護士報酬及び費用を含む)を被ったときは、決済日から1年間に限り、買主会社の選択に従い、買主会社又は対象会社Cに対し、連帯して、かかる損害等を直ちに補償する。

本件の表明保証は、在庫そのものについての個別の条項ではなく、取引に関連して買主側に与えられた情報が「取引の性質に照らして重要な点において誤りはな」いことを対象とする条項でした。裁判所は、この条項と、簿価純資産額を基準とする代金調整の条項とを組み合わせて判断しています。

買主が求めたもの―補償条項に基づく1億1,361万5,237円の支払

買主会社は、売主らに対し、株式譲渡契約の約定に基づき、連帯して1億1,361万5,237円及びこれに対する催告の日の翌日である平成31年4月13日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求めました。請求額の内訳は次のとおりです。

  • 本件在庫表2の卸値合計1億4,338万4,534円と実際の卸値合計2,407万5,855円との差額:1億1,930万8,679円
  • 既払金(売主Bが平成31年4月12日に支払った額):1,800万円を控除し、残額1億130万8,679円
  • 弁護士費用:1,230万6,558円(残額を訴訟物の価額として旧日本弁護士連合会弁護士報酬基準に従って算定した着手金410万2,186円及び成功報酬820万4,372円。消費税込み)

争点

争点は、①売主らが損害賠償責任を負うか、②損害が発生したか及びその金額、の2点でした。

売主らは、売主Aは本件在庫表2の作成に一切関与していないこと、売主Bは株式譲渡後も買主会社との顧問契約に基づいて対象会社Cの経営に関与することになっており、責任を追及されるリスクを無視して在庫数量を改ざんする動機はないことを主張しました。また、売主Bは指示に応じて報告された在庫表に基づいて在庫数量を把握しており、本件在庫表2の数量が真実であると考えざるを得ないこと、真の在庫数量との差額は立証されておらず損害賠償請求権は確定していないことも主張しました。

お手元の資料と経緯をお聞きし、進め方の順序をお示しします。

裁判所の判断―改ざんを認定し、関与が認められない売主にも補償責任を認めた

本件在庫表2の根拠とされた元従業員の確認は認められなかった

売主らは、売主Bが平成30年12月初め頃に元従業員に在庫数量の確認を指示し、本件在庫表2はその確認結果に基づいて作成したと主張しました。しかし、裁判所は、売主らがその報告に関する資料を証拠として提出していないこと、当の元従業員が指示に基づいて在庫を確認したことを否定していること、売主Bが買主会社の担当者の目前での確認に対し、何とも言えない、言い訳したくない等と述べ、記憶違いの可能性に言及するなどのあいまいな回答をしていたことから、この主張を認めませんでした。

在庫表の齟齬は売主Bの改ざんによるものと認定された

裁判所は、売主Bが本件在庫表2を他のどのような根拠に基づいて作成したかについて具体的な主張立証がない以上、少なくとも本件在庫表2の在庫数量が実際の在庫を正確に反映したものとは認められないとしました。そのうえで、本件在庫表2の卸値の合計額は本件在庫表1の約7倍で、差額も約1億2,000万円に上ること、既に本件在庫表1の送付を受けていた売主Bが誤解に基づいて本件在庫表2を作成したとは考え難いこと、その後も作成経緯についてあいまいな説明にとどまっていることを挙げ、両者の齟齬は「売主Bが在庫数量を改ざんしたことにより、生じたものであると認められる」と判断しました。

売主Aは改ざんへの関与が認められなくても責任を負うとされた

他方、売主Aが本件在庫表2の作成にどのように関与したかは証拠上明らかではなく、改ざんに関与したと直ちに認めることはできないとされました。

もっとも、裁判所は、売主らが表明保証をしていること、本件在庫表2に基づいて算定された簿価純資産額は譲渡代金の調整の基準となる事項であり、その点に誤りがあったことから、「本件株式譲渡契約が意図する取引の性質に照らして重要な点において誤りがあるというべきである」と判断しました。そして、売主らは補償条項(第9条第1項)に基づき、連帯して買主会社に生じた損害を賠償する責任を負うとしました。責任の根拠は、改ざんという行為そのものではなく、売主ら双方が行った表明保証の誤りと、連帯して補償する旨の約定にありました。

実際の在庫は本件在庫表1のとおりと認められた

裁判所は、本件在庫表1の基礎となった棚卸作業について、毎日10名から15名程度の従業員が1週間にわたって商品ごとに数量を数え、管理システムから印刷した商品リストに記入する方法で行われたこと、買主会社の従業員が無作為に選んだ10品目の数量が記入された数量と一致したことから、正確性が担保されているとし、平成30年11月30日の実際の在庫を反映したものと認めました。

売主らは、本件在庫表1の卸値の合計額が前年の同時期を大幅に下回ること、平成30年6月以降5か月間棚卸が行われていなかったこと、平素棚卸を担当していた従業員が関与できなかったこと、平成31年3月31日の棚卸から推計した数値と多くの数量が異なること、その推計値にも疑義があることなどを挙げて、本件在庫表1の正確性を争いました。しかし、裁判所は、これらの事情を踏まえても、本件在庫表1の在庫数量が実際と異なることを具体的にうかがわせるものとはいえないとして、この主張を採用しませんでした。

損害は調整金の支払を免れた額とされた

本件在庫表2の卸値の合計額1億4,338万4,534円は、実際の卸値の合計額を1億1,930万8,679円上回っていました。裁判所は、売主Bが在庫数量を過大に申告したことにより、本件会計資料における平成30年11月30日時点の簿価純資産額も同額分過大に算定され、売主らは同額の分、譲渡代金の調整金の支払を免れているとし、「表明保証の誤りにより、買主会社には、1億1930万8679円の損害が生じたというべきである」と判断しました。そこから既払金1,800万円を控除した残額は1億130万8,679円となります。

弁護士費用は補償条項の「合理的な弁護士報酬」として認められた

補償条項には、損害等に「合理的な弁護士報酬及び費用」を含む旨が定められていました。裁判所は、旧日本弁護士連合会弁護士報酬基準による弁護士報酬額1,230万6,558円は、損害額との関係において合理的なものであるとしました。

本判決の結論

裁判所は、買主会社の請求を全部認め、売主らに対し、連帯して1億1,361万5,237円及びこれに対する平成31年4月13日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払うよう命じました。訴訟費用は売主らの負担とされ、金銭の支払を命じた部分には仮執行宣言が付されました。

実務上の着眼点

本件では、在庫数量を直接保証する条項ではなく、取引に関連して買主側に与えられた情報が重要な点において誤りがないことを保証する条項が用いられました。裁判所は、誤った在庫数量に基づく簿価純資産額が代金調整の基準となる事項であったことから、取引の性質に照らした重要性を認めています。代金調整の基礎となる数値が、どの表明保証の対象に含まれるかを契約上で確認しておくことが考えられます。

また、本件で実際の在庫が認定できたのは、従業員による棚卸の方法が具体的に確認でき、平成30年11月30日に買主会社の従業員が無作為に選んだ品目の数量を照合していたことが大きな要素となりました。取引実行前後の棚卸に買主側が立ち会い、その記録を残しておくことは、後に数量が争われた場合の立証に関わります。

さらに、売主が複数いる場合、補償条項に「連帯して」補償する旨の定めがあったことで、改ざんへの関与が認められなかった売主Aも責任を負いました。これは本件の契約文言に基づく判断であり、補償条項の定め方によって結論が変わり得ることに注意が必要です。これらは本判決を踏まえた契約検討上の着眼点であり、本判決が特定の条項例の有効性を一般的に判断したものではありません。

M&Aの後に表明保証違反が判明し、売主に補償を請求する場合の進め方は、次のページでご案内しています。

本判決が扱っていない事項

  • 売主らの不法行為責任や詐欺を理由とする取消し等は、請求の根拠として判断されていません。本件は株式譲渡契約の補償条項に基づく請求です。
  • 補償条項の「決済日から1年間に限り」という期間制限の解釈は、争点とされていません。
  • 平成31年3月31日の棚卸に基づく推計値(3,167万1,829円)を損害算定に用いることの当否は、判断の基礎とされていません。裁判所は本件在庫表1の数値を実際の在庫と認めています。
  • 売主Aが改ざんに関与したかどうかは、証拠上明らかでないとされたにとどまり、関与がなかったと積極的に認定されたわけではありません。

在庫の改ざんと表明保証についてのよくあるご質問

改ざんをしていない売主にも請求できますか。

本件では、売主Aの改ざんへの関与は認められませんでしたが、売主ら双方が表明保証をし、連帯して補償する旨の条項があったことから、売主Aも連帯責任を負うとされました。請求できるかどうかは、表明保証と補償条項の当事者及び文言によります。

売主が「指示した従業員の報告に基づいて作った在庫表だ」と説明した場合はどうなりますか。

本件では、その報告を裏付ける資料が提出されず、当の元従業員も確認作業を否定していたため、売主の説明は認められませんでした。在庫表の作成経緯を示す客観的な資料の有無が重要になります。

弁護士費用も補償の対象になりますか。

本件の補償条項は、損害等に「合理的な弁護士報酬及び費用」を含むと定めており、裁判所は旧日本弁護士連合会弁護士報酬基準による1,230万6,558円を合理的なものと認めました。弁護士費用がどこまで認められるかは、補償条項の文言と損害額との関係によって判断されます。

M&Aトラブルで請求する損害額の算定の考え方は、次のページでご案内しています。

根拠条文

  • 本件株式譲渡契約第2条、第3条第3項・第5項(譲渡代金の調整)、第5条第1項・別紙3-1-2(16)(表明及び保証)、第9条第1項(補償)
  • 平成29年法律第45号による改正前の商法第514条(商事法定利率年6分)

在庫の改ざんや代金調整をめぐるご相談

取引実行後に在庫や純資産額の数値に疑問が生じた場合は、代金調整の条項、表明保証の対象、補償請求の期限、棚卸の記録を整理して検討します。M&A後に表明保証違反が発覚しお困りではありませんかでは、当事務所の対応をご案内しています。

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この記事の位置付け

在庫の数量の改竄が争われた裁判例のメインのページです。本ページは、売主が数量を偽って譲渡したM&Aトラブルで賠償が認められた経過をご説明します。未計上の負債の事案は別の裁判例のページをご参照ください。

▶ 買収後に不良在庫が大量に判明した場合の表明保証と価格調整の整理

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執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

長島・大野・常松法律事務所に在籍した後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻しました。不動産投資信託(J-REIT)の上場案件に関与し、2024年(令和6年)10月には最高裁判所において株式買取請求権に関する逆転判決を得ました。現在は弁護士法人M&A総合法律事務所の代表弁護士を務めています。

主として取り扱う分野 M&A、株式買取請求権、非上場株式の価格の決定、企業価値評価、事業承継及び企業法務

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本記事の記載は一般的な法律情報であり、個別の事案に関する法律上の助言ではありません。記載した経歴は事実の記述であり、個別の事件の結果を保証するものではありません。

著書

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
『非上場会社における少数株主対策の手法と実務』(日本法令)
中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
『中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策』(清文社)
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